ご あ い さ つ

「芝の浦」は、地酒専門店の先駆けとして、全国各地の代表銘醸蔵から、人気蔵、話題蔵など、数多くの地酒（日本酒・焼酎・泡盛など）を紹介して参りました。全国には、風土と自然環境の違う中で、歴史の流れと共に、各地の蔵に独自の伝統と技術が受け継がれて、現在も脈々と地酒を醸し出しています。蔵には、醸造石数の多い蔵から少ない蔵、酒米や水質の違いはもちろん、味も、蔵元の個性も、杜氏の技術も全て違います。それぞれの蔵が、地域に根ざした環境の中で研鑽に努め、地酒の美味しさを競いながら、日本の食文化の伝統を守り続けています。 歳月の流れと、時代の流行（はやり）などで、日本酒から焼酎、泡盛、黒糖焼酎など左党（おきゃくさま）の人気度も変遷を重ねています。

地酒の銘醸蔵はもちろんですが、むしろ「芝の浦」では、小さな蔵でも、個性的で良心的な、真心のこもった酒造りに専念している「隠れた銘酒」を探し求めています。当店では、日本酒は、秋冷頃からのフレッシュな新酒の「しぼりたて生酒」から、一夏を過ごした後の芳醇な旨みのある「秋あがり・冷やおろし」まで、蔵出し直送の季節感を店で味わえるようになりました。店主自らの舌で選び、ご紹介している地酒ですが、それを口にし、味わい、良し悪しや、好き嫌いを決めて銘柄を選ぶのは、左党（おきゃくさま）の皆様です。やすらぎの地酒で疲れを癒し、故郷の思いを肴に「宴」が広がり「縁」が深まる・・・そんな「貴方の一杯」に出逢えることを願っています。

店主謹白